~10月マンスリー会議~
朝晩の空気に秋の訪れをしみじみと感じます。今シーズンのイベントもいよいよ佳境で、街は週末ごとに大変なにぎわいを見せています。このような一方で、先日の台風19号をはじめ次々と襲いかかる自然災害の怖ろしさをまざまざと見せつけられ、日頃忘れがちになる防災への意識を新たにしたところです。
さて今月のマンスリー会議、お越しいただいた講師は「オフィス テロワール」代表、松田美穂先生。接遇マナーやコミュニケーションスキルなどについて、数多くの企業・団体において講師として研修を行っておられます。今回は「オーディションに打ち勝つコツ」と題し、「選ばれる人」と「落ちる人」とはどこが違うのか、「選ばれる人」になるためにはどうすればいいのか、先生の「選ぶ側の視点」を踏まえてお教えいただきました。

何度も何度もトライしているのに、オーディションに通らない・・・という人がいます。どうしてでしょうか? 抜群に秀でたルックスの持ち主なら、それだけで選ばれることもあるでしょう。しかし多くの場合は、例えルックスの良さが多少あったとしても、それでカバー出来ないほどの問題点が受け答えの際にこぼれ出てしまったら当然落ちてしまいます。これはどんな業界・業種であっても同様なのですが、「選ばれる人」には共通している部分があります。人が人を見て「いいな」と感じるポイント、「核」の部分は基本的に同じなんです。
オーディションや面接において成功を左右する要素は大きく分けて3つ、「印象」「常識」「表現力」とのこと。まず「印象」については、最も重要なのが「第一印象」。オーディションや面接といった場面では、第一印象で失敗するとそこから先へ進めないからです。次に「常識」、これは社会の共通認識として「よい」「正しい」「美しい」とされる言動に関する知識。知っているだけでは役に立ちませんが、これらは自分をよりよく見せようとする際の大事な判断材料ですから、知らなければ不利になるのは明白です。そして「表現力」、すなわち自らの声・言葉・表情・態度を用いて唯一無二の個性を伝えることができるスキルのこと。大事なのは自分ならではの表現。「その場しのぎの模範解答は簡単に見抜かれます」と先生はおっしゃいます。

特に大切なことは、日頃から「もっとよりよい自分になっていこう」という向上心を常に持ち、平時から絶え間なく努力を続けなければならない、ということ。「オーディションの時だけちゃんとしよう」という甘い考えでは「選ばれる人」になれません。すでに前室から姿を「見られている」し、さらに言えば「日常もオーディション前」という意識を持ち、普段から姿勢・体型・言葉を磨き続けること。それは決して容易なことではありませんが、それこそが「選ばれる人」になるための王道なのです。「日常が美しければこそ、成功に繋がります。」先生はこう締め括られました。
<アンケートから>
- 表現力を磨くためにもっともっと活字に触れ、ボキャブラリーを増やすことを心掛けたいと思います。
- どの角度から見られたとしても美しいと思って頂けるよう、姿勢には日頃から気を配りたいです。
- 毎日の積み重ねがいかに大切か、あらためて気付かされました。「選ぶ側」からのご意見、貴重でした。