11月7日(土)蔦屋書店熊本三年坂で開催された講演会「反芸術と九州派について」に、
スタッフとして参加してきました。
九州派というのは、1950年代の後半から1960年代にかけて、九州、主に福岡で、ヘンテコ、ハチャメチャなアートで社会に抗っていた前衛芸術のグループ。
三井三池炭鉱をはじめとする労働争議の暗喩としても機能していたようで、素材としてはアスファルトを使ったり、絵画、オブジェだけではなく、「ハプニング」などのパフォーマンスなども積極的に行っていたようです。
当時は、作品を丁寧に残す・・というようなこともなかったようですが、最近になってアート市場で注目を集めるようになり、作品の調査もはじまっているようです。
まだ活動を続けている作家や、ご遺族もいる・・・ということで、今、やらないと残らない・・なかったことになってしまう・・と「九州派」事務局も発足。今回の講演会にも、遺族の方がいらっしゃっていました。
今回は、熊本県立美術館学芸員の林田龍太さんがご講演。
ユーモアを交えながら、時代の背景、当時の熊本の状況なども照らし合わせながら、とてもわかりやすくお話くださいました。
会場は、公立美術館の学芸員、ギャラリスト、美術学科の先生たち・・そして、大ベテランから新進気鋭の作家まで集まり、とても熱心に聴き入っていました。立場の違う人たちが集まって「価値」を共有し、それを高めていく・・という空間。とても心地よくて、質疑応答、そのあとの交流会も、話がとまりませんでした。
蔦屋書店熊本三年坂では、九州派をはじめ、近現代の美術書がコーナー組されており、熊本市内のなかお画廊では、実際に「九州派」作家たちの作品を観ることができますので、興味のある方は、ぜひ、お立ち寄りください。