みなさま、ご機嫌いかがでしょうか。
音楽ライター まさいよしなりです。
「我ら音楽マサイ族」、今回採り上げますのは今月10日に再発されたこちらのベスト盤です。
Yusaku Matsuda 1978-1987 MEMORIAL EDITION
1989年公開の映画「ブラック・レイン」でハリウッドデビューを果たし、圧倒的な存在感を見せつけた松田優作。世界に向けてますます活躍が期待されていた、まさにその年、彼は40歳という若さで病に倒れ、帰らぬ人となりました。89年11月6日のことでした。
彼は俳優として活動する傍ら、歌手としても数多くの作品を遺してきました。そして、そんな彼の追悼盤として90年2月21日にリリースされたのが、『Yusaku Matsuda 1978-1987』。15曲を収録したベスト盤です。
今回この追悼盤が最新リマスターにて再リリースされました。CD1枚仕様のリマスター盤とともに、『MEMORIAL EDITION』なる特別仕様も同時発売されており、断然後者のほうが魅力的です。
まずメインとなる再発ベスト盤が1枚。そして87年のアルバム『D.F.Nuance Band』からの貴重な未発表テイクを3曲収録したボーナスCD。さらに今回の目玉となるのが、当初のリリース日(90年2月21日)に関係者のみで行われたシークレット追悼ライブの模様を収録したDVDです。
この映像、出演者は新井英一、石橋 凌、竹田和夫、原田喧太、宇崎竜童と錚々たる顔ぶれが登場する中で、原田芳雄、桑名正博、ジョー山中といった故人によるパフォーマンスも収められています。この「別れの宴」の一部始終は実に貴重な記録であり、この度の再発の価値をさらに高めていると言えます。