【我ら音楽マサイ族】
「新」にして「真」のミックスで高音質化。

みなさま、ご機嫌いかがでしょうか。
音楽ライター まさいよしなりです。

「我ら音楽マサイ族」、今回採り上げますのは今月21日リリースの配信限定シングルです。

 

 

銀河鉄道999 〜シン・ミックス〜/ゴダイゴ (COKM-43391)

 

 

 

1975年にソロデビューしたタケカワユキヒデ氏と、ミッキー吉野氏率いる「ミッキー吉野グループ」が出会い、ゴダイゴ(Godiego)結成。タケカワ氏の2ndアルバムとして制作が始まっていた『組曲:新創世記』は、結果的にゴダイゴのデビューアルバムとして1976年にリリースされました。

以降、ドラマ「いろはの”い”」、映画「ハウス」、特撮ドラマ「小さなスーパーマン ガンバロン」、映画「キタキツネ物語」、ドラマ「男たちの旅路」、さらにCMも多数と、短期間のうちにタイアップの仕事に恵まれた彼らは、認知度をジワジワと上げていきます。そして一躍ゴダイゴを有名にしたのが、78年のドラマ「西遊記」。主題歌「モンキー・マジック」「ガンダーラ」は空前の大ヒットを記録しました。

そんなゴダイゴの作品群の中でとりわけ根強い人気を誇る、「銀河鉄道999」。79年公開の劇場版「銀河鉄道999」の主題歌としてリリースされた本作は、今なおCMで使用されるなど、広く愛され続けています。

さて、76年のデビューから今年で45年目を迎えたゴダイゴ、その記念としてこのたびリリースされたのが、「銀河鉄道999 〜シン・ミックス〜」。CDでのリリースはなく、配信限定シングルとなっています。公式ホームページによれば、「シン・ミックス盤とは、オリジナルマスターテープを最新のデジタル技術でハイレゾ音源にして『真』の音を抽出。新たにミックスして、黄金時代のゴダイゴを現代に蘇らせることに成功した音源。」とのこと。新ミックスにして真ミックスというわけです。

実際に聴いてみると、その音に本当に驚かされること必至です。「オリジナルマスターテープから音を抽出」とありますが、おそらくマルチトラックまで遡って再ミックスしていると思われます。オリジナル音源の「銀河鉄道999」では、ボーカルにはかなり深めのリバーブとエコーがかかっていますが、シン・ミックスではスッキリと処理されています。また、オリジナル音源では全般に渡ってダブルトラックボーカルなのですが、シン・ミックスではBメロだけ一声になっています。それらが相まって、タケカワ氏の歌声のリアリティが格段に増しているのです。

楽器ごとのセパレーションも向上しており、オリジナル音源にあった「ひとかたまり感、混在感」が解消され、音量を上げても「煩わしさ」を感じません。併せて高音・低音の抜けも良く、バスドラムの「バタバタ感」も自然になりました。

ちなみに、シングルB面の「テイキング・オフ!」も同様にシン・ミックス化されており、こちらも素晴らしくブラッシュアップされています。このようにとても満足のいく再ミックスですので、なおのこと、配信限定ではもったいない…というのが私の本音です。より多くのリスナー層にこの音が届くよう、CDでのリリースも心待ちにしているところです。

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