【我ら音楽マサイ族】
当時のイメージそのままに、41年後の再録音。

みなさま、ご機嫌いかがでしょうか。
音楽ライター まさいよしなりです。

「我ら音楽マサイ族」、今回採り上げますのは今月1月にリリースされたこちらの配信シングルです。

青い珊瑚礁 ~Blue Lagoon~/松田聖子

1980年のデビュー以来、精力的に活動を続けている松田聖子。40周年を迎えた昨年は、彼女の詞に財津和夫が曲を書いた新曲「風に向かう一輪の花」や、それを含むニューアルバム『SEIKO MATSUDA 2020』(オリコンチャート デイリー1位、ウィークリー3位)を発表。このアルバムには他にも「SWEET MEMORIES ~甘い記憶~」や「瑠璃色の地球 2020」のように、自身のヒット曲の再録音が収録されていました。

その流れを受けてか、配信シングルとして今回リリースされたのが「青い珊瑚礁 ~Blue Lagoon~」。これはもう曲名からお分かりのことでしょう。「裸足の季節」に続く、1980年7月発表のセカンドシングル「青い珊瑚礁」の、リ・レコーディング・バージョンです。

音作りについては、オリジナルを手掛けた大村雅朗の編曲を大枠で踏襲している印象です。その上でコーラスワークやシンセサウンドによって、より爽やかに、より透明感のある音像へとブラッシュアップされています。

また特筆すべきは何と言っても、41年という時を経てなおオリジナルのキーで高らかに、パワフルに、のびのびと歌い上げる、松田聖子という稀代のシンガー。瑞々しさに満ちた「永遠のアイドルっぷり」に、聴き手はもう脱帽するよりほかありません。

【我ら音楽マサイ族】
UKフュージョンの代表格、10枚組BOXで登場。

みなさま、ご機嫌いかがでしょうか。
音楽ライター まさいよしなりです。

「我ら音楽マサイ族」、今回採り上げますのは今年2月にリリースされたこちらのボックスセットです。

The Complete Polydor Years 1980-1984/Level 42 (CDSOL-70973)

Level 42はイギリスのジャズ・ファンク、フュージョン・ポップを代表するバンド。1979年に結成され、80年にレコードデビュー。本国における人気はもちろんのこと、アメリカでもチャートインを果たすほどの大ヒットを放っています。

今回、彼らの初期の活躍を網羅したCDボックスが登場。まず2月に海外盤としてリリースされており、追って3月にはSOLIDから国内流通仕様にて世に出ています。

初期のアルバム5タイトルの最新リマスター、シングルA・B面、12インチリミックス、ボーナス音源の数々、これらをギュッとCD10枚にコンパイルしています。

なお国内流通仕様においては、セットのタイトルに「Vol.1」が追加されています。つまり、これ以降の、よりポップに変貌した時代をまとめた続編がリリースされる予定となっており、こちらも期待大です。

【我ら音楽マサイ族】
発売から40年目の『ロンバケ』超豪華ボックス。

みなさま、ご機嫌いかがでしょうか。
音楽ライター まさいよしなりです。

「我ら音楽マサイ族」、今回採り上げますのは今月21日にリリースされたこちらです。

A LONG VACATION VOX/大滝詠一 (SRCL-12000~12008)

1981年3月21日に発売され、オリコン最高2位を記録したミリオンアルバム『A LONG VACATION』。「君は天然色」「恋するカレン」「さらばシベリア鉄道」など、傑作揃いの全10曲で構成されています。

日本語ロック黎明期に活動したフォーク・ロック・グループ「はっぴいえんど」の解散が1972年、のち自身のレーベル「ナイアガラ」を74年に設立。こうしてソロ活動を精力的に行っていましたが、当時はまだまだ大滝の名を誰もが知っているわけではありませんでした。そしてこの『A LONG VACATION』において、彼は一躍時代の寵児に躍り出たのでした。

もとより音質にこだわりのある彼のこと、このアルバムはリリース20周年、30周年と、節目ごとに「記念リマスター盤」が作られるのが通例となっていました。その時点における最高のマスター素材、最高の機材、最高の技術をもって、さらに未発表音源をボーナスに加えてファンの手元に届けられ、そのたび「ナイアガラー」と呼ばれる大滝フリーク達は狂喜乱舞するのでした。

大滝氏は2013年に逝去。それを受けて、今回の「リリース40周年記念リマスター盤」はこれまでにない豪華な仕様で発売されました。それが『A LONG VACATION VOX』。

肝心のオリジナルアルバムは、新たなマスターテープからリマスターされた最新音源。ボーナスCDとして、DJスタイルの「Road to A LONG VACATION」、貴重なレコーディングセッションを収録した「A LONG VACATION SESSIONS」、『ロンバケ』周辺の蔵出し音源をまとめた「A LONG VACATION RARITIES」。以上4枚のCDに加え、5.1chサラウンド音源とハイレゾリマスタリング音源を収蔵したブルーレイ1枚、リマスター音源使用の30cmアナログレコード2枚、同じくカセットテープ1本、60ページにも及ぶブックレット、当時の告知ポスター・販促グッズ・イラストブックなどの復刻版、アルバムジャケットデザインの大型缶バッジ…と、驚嘆すべきボックスセットとなっています。

ここまでおなかいっぱいでなくてもよい…という向きには、オリジナルアルバムと「Road to A LONG VACATION」のCD2枚組『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』(SRCL-12010~12011)も同時リリースされていますので、気になるみなさんは今すぐチェックを。

【我ら音楽マサイ族】
夭逝の伝説的俳優、そして歌手。

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音楽ライター まさいよしなりです。

「我ら音楽マサイ族」、今回採り上げますのは今月10日に再発されたこちらのベスト盤です。

Yusaku Matsuda 1978-1987 MEMORIAL EDITION

1989年公開の映画「ブラック・レイン」でハリウッドデビューを果たし、圧倒的な存在感を見せつけた松田優作。世界に向けてますます活躍が期待されていた、まさにその年、彼は40歳という若さで病に倒れ、帰らぬ人となりました。89年11月6日のことでした。

彼は俳優として活動する傍ら、歌手としても数多くの作品を遺してきました。そして、そんな彼の追悼盤として90年2月21日にリリースされたのが、『Yusaku Matsuda 1978-1987』。15曲を収録したベスト盤です。

今回この追悼盤が最新リマスターにて再リリースされました。CD1枚仕様のリマスター盤とともに、『MEMORIAL EDITION』なる特別仕様も同時発売されており、断然後者のほうが魅力的です。

まずメインとなる再発ベスト盤が1枚。そして87年のアルバム『D.F.Nuance Band』からの貴重な未発表テイクを3曲収録したボーナスCD。さらに今回の目玉となるのが、当初のリリース日(90年2月21日)に関係者のみで行われたシークレット追悼ライブの模様を収録したDVDです。

この映像、出演者は新井英一、石橋 凌、竹田和夫、原田喧太、宇崎竜童と錚々たる顔ぶれが登場する中で、原田芳雄、桑名正博、ジョー山中といった故人によるパフォーマンスも収められています。この「別れの宴」の一部始終は実に貴重な記録であり、この度の再発の価値をさらに高めていると言えます。

【我ら音楽マサイ族】
シリーズ全作に楽曲提供、そして完結を飾る佳曲。

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音楽ライター まさいよしなりです。

「我ら音楽マサイ族」、今回採り上げますのは本日リリースされたこちらのCDです。

ONE LAST KISS/宇多田ヒカル (ESCL-5488)

表題曲の「ONE LAST KISS」は、3月8日に公開されたアニメーション『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の主題歌として制作されました。宇多田ヒカルはこれまでにも『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』においてもテーマ曲を手掛けていて、今回はそれらに続いての担当となります。今作をもってシリーズ完結となるため、彼女は劇場版全シリーズに楽曲を提供したことになります。

自身が「エヴァンゲリオン」に深い思い入れがあるということもあり、この「ONE LAST KISS」にも並々ならぬ力が注がれていることが分かります。主題歌としての出来栄えもさることながら、映像から切り離して聴いても楽曲としての魅力が際立っています。多くを説明しすぎない歌詞の中で、大切な人との別れを必然とする愛の歌が紡がれます。そして詞の世界に寄り添う美しくも切ないメロディーも琴線に触れます。

なお、このCDはEP盤としての位置付けになっており、「ONE LAST KISS」の他に既発曲のリマスターなど全8トラックが収められています。

【我ら音楽マサイ族】
彼こそは「タンゴの破壊者」にして「タンゴそのもの」。

みなさま、ご機嫌いかがでしょうか。
音楽ライター まさいよしなりです。

「我ら音楽マサイ族」、今回採り上げますのは今日リリースされたこちらのCDです。

リベルタンゴ ~ ピアソラ・フォーエヴァー/オムニバス (UCCS-1293)

アストル・ピアソラは1921年にアルゼンチンで生まれた作曲家にしてバンドネオン奏者。バンドネオンとは蛇腹を持つ鍵盤楽器で、その形状はアコーディオンを連想させますが、アコーディオンが左右非対称であるのに対し、バンドネオンは左右対称です。アコーディオンは左手だけで蛇腹を押し引きしますが、バンドネオンは両手でそれを行うため、より音にメリハリが付けやすいという特徴があります。

コンサーティーナという楽器に改良を加えて、19世紀のドイツで生まれたバンドネオンは、20世紀初頭までにはアルゼンチンへ大量に持ち込まれ、それ以来アルゼンチン・タンゴに欠かせない楽器として定着しました。こうしてタンゴの「伴奏」のために使われるのが通例となっていたバンドネオンを、音楽の「主役」としてフィーチャーすることを思いついたのが、ピアソラです。

タンゴを基盤として、そこにクラシックの構造やジャズの要素を採り入れ、既存のタンゴの概念を覆し続けた彼の評価には、常に賛否両論が入り混じっていました。「タンゴの破壊者」「踊れないタンゴ」「20年早すぎた」と言われ、タンゴの本流とは違う彼の音楽は、それでもアルゼンチンというローカルのしがらみを軽く越えて、世界的な高評価を得るに至っています。

今年はピアソラ生誕100周年ということで、それを記念したCDリリースが実現しました。「リベルタンゴ ~ ピアソラ・フォーエヴァー」もその中の1枚で、ピアソラが作曲した器楽曲・オーケストラ曲を含む代表作が、それぞれ名演によって収められている、珠玉のオムニバス盤です。

同時発売として、彼がフィリップスとポリドールに遺したレア盤7タイトルも、全て高音質CDでリイシューされました。合わせて8枚、この機会にピアソラの世界を覗いてみませんか。

【我ら音楽マサイ族】
「With コロナ」の世界に響き渡る、
華やかなるウィーンの調べ。

みなさま、ご機嫌いかがでしょうか。
音楽ライター まさいよしなりです。

「我ら音楽マサイ族」、今回採り上げますのは先月27日にリリースされたこちらのCDです。

ニューイヤー・コンサート2021/ムーティ指揮、ウィーン・フィル [SICC-2221~2]

毎年恒例となっている世界的な音楽イベント、ウィーン・フィルによるニューイヤー・コンサート。現地時間の1月1日正午から、「黄金のホール」と呼ばれるウィーン楽友協会大ホール(ムジークフェラインザール)にて執り行われています。

世界中に大きな影響を及ぼし、今なお収束を見ない「コロナ禍」。その真っ只中で開催されることになった2021年のコンサートは、異例の対応を余儀なくされました。それは、「無観客」での実施。

今回で6度目の登壇となったリッカルド・ムーティは、この前代未聞の状況下においてもなお、持ち味の華やかさで古参オケの魅力を存分に引き出しました。ヨハン・シュトラウス2世をはじめとするシュトラウス一族によるポピュラーな楽曲群はもちろん、本コンサート初出となるスッペ作曲「ファティニッツァ行進曲」、ツェラー作曲「ワルツ 坑夫ランプ」、コムザーク作曲「ワルツ バーデン娘」など、聴きどころ満載。現在ウィーン・フィルと最も密接であると言えるムーティならではの、息の合った演奏がCD2枚に渡って展開されていきます。

ニューイヤー・コンサートのライブ盤は、「その年の1月中にCD化する」のが慣例のようになっており、今年は1月27日に日本国内盤が発売されました。海外仕様となるEU盤は、それより数日前にリリースされています。国内盤には日本語のライナーノートが封入されていますが、収録内容は海外盤も同一であり、実売価格に1,000円ほど差がありますので(海外盤が安い)、これはお好みに応じてお選び頂けばよいでしょう。