【スマイルシェア便り】県内求人7月 1.35倍

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42回目は「県内求人7月 1.35倍」についてです。

 

 7ヶ月ぶり減少も高水準

 

 熊本労働局が31日発表した7月の県内の有効求人倍率(季節調整値)は、前月より0.06ポイント低い1.35倍で7ヶ月ぶりに前月比で減少に転じた。しかし、全国平均の1.15倍を0.20ポイント上回り、依然高い水準にある。全国での順位は16番目。半導体需要の高まりが製造業だけでなく、運輸、サービス業の求人に波及している。

 有効求人数は、前月比1.1%減の3万7278人で7カ月ぶりに減少。有効求職者数は3%増の2万7612人で3ヶ月ぶりに増加した。正社員の有効求人倍率(原数値)は1.03倍で、2カ月連続で1倍を超えた。新規求人倍率は2.06倍で前年同月から0.18ポイント上昇。上昇は4カ月連続となった。新規求人数は10.3%増の1万2302人。

 新規求人数を産業別にみると、製造業は前年同月比37.0%増の1291人。このうち、半導体関連の電子部品・デバイス・電子回路製造業、輸送用機械器具製造業などの求人が伸びた。半導体需要増の影響は、道路貨物運送業(264人、前年同月比25.7%増)、職業紹介・労働者派遣業(1026人、106%増)にも波及している。人手不足が続く建設業は1151人で42.8%増。新規常用求職者のうち、仕事をしながら職を求めている在職者が前年比12.4%増となり、増加は6カ月連続。熊本労働局は「在職者からは、新型コロナウイルスの影響で勤務先の先行きが見通せず求職活動をしている、との声がある」としている。

 

 全国失業率2.8% 2カ月連続改善

 総務省が31日発表した7月の完全失業率(季節調整値)は、前月比0.1ポイント低下して2.8%となり、2カ月連続で改善した。完全失業者数は前年同月比6万人減の191万人で、18カ月ぶりに減少した。卸売・小売業の就業者数が増えたことなどが要因。厚生労働省によると、有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント上昇し1.15倍となり、これも2カ月連続の改善となった。完全失業者数の内訳は男性119万人、女性73万人。男性が前年同月比で3万人増え、女性は8万人減少した。

 

 コロナで破綻累計2千件に

 東京商工リサーチは31日、新型コロナウイルスに関連した全国の企業の経営破綻が累計2千件に達したと発表した。昨年2月の初確認から千件に至るまでは1年近くかかったが、コロナ禍の長期化でペースが加速し、約7ヶ月間で倍増。業績が回復せず、資金繰りに行き詰まって倒産する例が広がった。熊本県は27件。破綻企業の従業員数は判明した1879件の合計で2万493人だった。東日本大震災に絡む倒産は約10年間で累計1979件。コロナ関連は約1年半でほぼ同水準に並んだ。

 

 9年ぶりに離職者超過

 厚生労働省が31日公表した2020年の雇用動向調査によると、新型コロナウイルス感染を恐れて働くことを辞めた人や失業した人が増え、9年ぶりに離職者が入職者を上回った。年間の離職者は727万2100人で、入職者は710万3400人。転職者は469万2600人で、入職者の3分の2を占めた。

 

 102事業所に是正勧告

 熊本労働局は31日、長時間労働が疑われる125事業所を対象にした2020年度の監督指導で、県内の102事業所の法令違反を確認し是正勧告したと発表した。違反率は81.6%。月220時間の時間外労働を確認した業者もあった。最も多い違反は「違法な時間外労働」だった。調査対象の約40%に当たる50事業所で確認した。このうち、過労死ラインの一つ目の目安とされる月80時間超を確認したのは35事業所だった。3事業所は月200時間を超えていた。

 ほかに健康診断を実施していないなど「健康障害防止措置の未実施」が29事業所、「賃金不払いの残業」が11事業所あった。同じ事業所で違反の重複もあった。道路貨物運送業の違反事例では、労使が時間外・休日労働について定める36協定の上限(特別条項月70時間)の3倍超となる月220時間の例もあった。熊本労働局によると、積み荷の需要が増えたことが影響しているという。

 監督指導は従業員らからの情報提供や、過労死などの労災請求に基づいて行う。20年度は、新型コロナウイルスの感染拡大などの影響で前年度より対象事業所が118カ所減り、違反事業所も121カ所減った。

 

 

 

 

(熊本日日新聞 2021.9.1より抜粋・引用)

 

 

 数字で捉える県内の景気は部分的ですが回復傾向にあるような印象を受けます。求人情報誌・ネット掲載の求人を見ても、様々な職種で様々な企業が募集していますね。不景気真っただ中でも慢性的に人手不足が続いています。仕事があっても人が集まらない…といった要因により売上回復に足踏みをしている企業も多々あると思います。本当は動き出したいがコロナ感染が怖く、一歩が踏み出せない方も多いと思います。感染拡大が落ち着き世の中の動きが活発化してほしいものです。経営破綻に、労働法違反…まだまだ明るいニュースにはほど遠い部分も垣間見えますが、着実に前に進み出していることかと思います。できることを一つずつ取り組んでいきましょう。

 

 

 

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【スマイルシェア便り】ホテル学校 停滞の時こそ

MOMOの派遣部門を教育部門と一緒に分社化したのが株式会社スマイルシェア。

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41回目は「ホテル学校 停滞の時こそ」についてです。

 

 

 アルプスを望むスイス西部ローザンヌ。レマン湖のほとりに広がる景勝地だ。格付け本「ミシュランガイド」で2019年から3年続けて一つ星を獲得しているレストラン「べルソー・デ・サンス」を訪れ、テーブルに着いた。担当のエステル・キャリ(19)が週替わりのランチメニューを説明してくれるが、どこかぎこちない。選んだ白アスパラガスの一皿に合うワインは何かと聞いてみる。「実は…。お酒はあまり詳しくないんです」。後ろに控えていた男性がすかさずメモを手渡し、助け舟を出す。キャリアを指導する教官だった。

 

 世界最高峰

 フランス語で「感性のゆりかご」を意味するこの店は「ローザンヌホテル学校(EHL)」の中にある。1893年に創設された世界初のホテル学校。宿泊やレストランなどホスピタリティー(接客)業に携わる人材の養成機関として「世界最高峰」と称されている。一般の大学と同じく4年間、専門知識を教え込む。修士課程もある。約3700人が学んでいるが、キャリのようなスイス人は3割ほどで、残りは約120か国・地域からの留学生が占める。

 べルソー・デ・サンスのスタッフの4人に3人もEHLの学生。教育施設でありながら、一般客向けにも営業する異色店だが、予約は1ヶ月待ちの場合もある人気だ。学生らは毎週入れ替わり、給仕、調理、受付と、あらゆる役割を経験していく。レストランは、EHLの学食やカフェと同様、教官の指導を受けながら生徒が実務を担う「教室」だ。

 店を仕切っているのは、EHL講師のセドリック・ブハサン(41)。シェフとして北海道の三つ星レストランを率いたこともある。入学前に料理経験が全くないという若者も多い。しかし「最終確認は私がやるが、8割方は学生の手による調理だ」と明かす。「集中することが重要」と説き、調理場の壁にも「お静かに。料理中です」という標語を掲げる。「感性」を育むキッチンは、騒々しさや怒号とは無縁だ。

 

 多様な学生 接客の原点追及 別次元の打撃

 アルプスの大自然に恵まれたスイスは19世紀以降、登山鉄道敷設などの観光開発が進み、接客人材の需要が高まった。EHLをはじめ、約20のホテル学校を抱え、スペシャルリストを供給してきた長い伝統を誇る。「『ホテル学校といえばスイス』というのは昔から有名。他国からも高い評価を受けている」と話すのは、スイス有数の観光地、中部の古都ルツェルンの学校で学んだ石川尚之(44)。

 石川は2004年から、この地の老舗ホテルのフロントに立つ。業績はこの間、基本的に右肩上がりだった。特に10年代は「ものすごい好調」で、繁忙期には満室が続いた。だが新型コロナウイルスの大流行で状況は一変。09年に新型インフルエンザが広がった時も客足が減少したが「全く別次元のダメージを受けた」という。昨年夏の利用客は「例年の2割ぐらいの感じだった」と振り返る。今年1~3月はさらに悪化し、あまりの宿泊者の少なさに営業停止を余儀なくされた。

 他の観光地も例外ではない。昨年、スイスを旅した外国人客が使ったお金の総額は、前年のほぼ半分の94億スイスフラン(約1兆3000億円)に落ち込んだ。海外旅行が今ほど普及していなかった1990年代前半の水準。元に戻るのは早くても2024年以降と当局は見込む。吹き付ける逆風はかつてなく厳しい。

 

 過去最多600人

 ところが、不思議な現象が起きた。昨年9月にEHLに入学した学生が600人を超え、過去最多を記録した。教務責任者のフアン・ペレヨン(50)は「停滞する時期こそ、人は学ぼうとするのだ思う」と話す。人との触れ合いが制限されるコロナの時代。「学問と実践の融合」を通じ、ホスピタリティーの原点を追い求める姿勢が評価されているとペレヨンは胸を張る。「世界中から来た仲間と話し、接し、多様性と向き合う。EHLはそんな取り組みを重視している。人をもてなす力が身に付けば、あらゆる業種に生きてくる」。

 調理や給仕、清掃といった実習を担うのは1年生が中心。「経営者や指導者になろうとするなら、まずは現場で働く人たちの気持ちが分からなければならない」と職員の一人は説明する。不動産金融学を教える准教授の森政貴(46)は今年2月、英国の大学から移籍してきた。「厳しい状況に直面している業界を卒業生が支え、復活に寄与していくことが理想だ」と意気込む。「みんな目的意識がすごく高く、教えがいがある」と森は言う。講義で向き合う学生達から刺激を受けながら、コロナにあえぐホスピタリティー業の明日を紡ぐ。

 

 

 

(熊本日日新聞 2021.8.30より抜粋・引用)

 

 

 新型コロナウイルスにおける世界の影響もまだまだ収まりが見えないようです。ミシュランガイドで一つ星レストランであっても客足が途絶えているとのことです。しかしながらそのホテル学校には過去最多の入学者を迎えたということ。記事の中にもありますが「停滞する時期こそ、人は学ぼうとするのだと思う」という言葉は、本当にその通りだと思います。順調にいっているときというのは、ひたすら現状の事を継続しがちなものですが、困難に直面すると、今までのやり方や考えを改め、新しい事、現状の改善など様々なことを様々な角度から見て考えるようになると思います。今、その転換期かと思います。今苦戦していることの中にはいくつものビジネスチャンスが眠っているのだと思います。社会の変化に取り残されないよう様々なアンテナを張り巡らし、この危機を乗り切りましょう。

 

 

 

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