2023年5月31日をもって応募受付は終了いたしました。
120名を超えるたくさんのご応募をいただき、誠にありがとうございました。
脚本は廃部寸前だった高校演劇部に身を置く柳が、自身の体験を交え、瑞々しく書き上げました。初監督となる彼女をクリエイティブ面でサポートするのは大田原愚豚舎の渡辺兄弟。映画監督の兄・紘文が演出補、音楽家の弟・雄司が音楽で参加します。また、撮影は山内ケンジ監督作品を手掛け、渡辺組最新作『テクノブラザーズ』も担当した渡部友一郎、録音は濱口竜介監督や劇作家としても活躍する玉田真也監督作品などを手掛け、自身も監督やミュージシャンとして活躍する松野泉が参加。更に、柳の脚本に惚れ込んだ映画24 区の代表を務める三谷一夫 も エグ ゼクティブプロデューサーとして参加するなど、 プロの映画スタッフがバックアップします。
高校生として今を生きる彼女にしか撮れない青春の日常を、本人の故郷である熊本県玉東町・玉名市を舞台にスタッフやキャスト、そして町や市民と一緒になって丁寧に描いていければと考えています。完成した作品は全国公開、そして海外へと発信していくことを目指します。皆さまのご参加・ご協力をお待ちしています。
主人公の中山蒼( 17 )は映画同好会のたった 1 人の部員。
彼女が敬愛する映画人は同郷の大先輩・笠智衆。
夏の日の放課後、部室からボロボロの 1 冊の 脚本が見つかります。
「この脚本は何?誰がどんな気持ちで書いたんだろう?」
蒼の異常な 妄想がどんどん膨らんでゆきます。クラスメイトの宇佐美君は自分の存在や変な趣味をできるだけ人に知られないように生きています。人目を気にせず自分がやりたいことだけを押し通す蒼とは正反対。全く気のあわない2人ですが、なぜかお互いの行動が腹立つほどに気になってしまいます。
高校卒業後の進路を周りからとやかく言われるのが億劫な蒼。憂鬱な日々。
ある日、ラジオから流れてくる曲「 レイニーブルー 」。
急に走りだしてしまった蒼。
「私、何やってるんだろう?」
ぎくしゃくする父との関係、味方か敵かよくわからない学校の先生、癖のあるクラスメイト。 笠智衆生誕の地である玉名市の人間模様と共に描く、17歳の蒼の日常、そして小さな感情の揺れを丁寧に描いた青春劇です。
募集の配役は以下のとおりです。主人公の中山蒼は柳明日菜が演じます。
高校1 年の時、廃部寸前で先輩と顧問の先生がいない演劇部に入部。活動を続けるうち、のめり込み、脚本も手がけるようになる。 2020 年の高校演劇では、仲間と励んだ創作脚本「碧空」が最優秀作品賞を受賞。美少女図鑑アワード 2021 九州グランプリ。2022 年大田原愚豚舎による最新作『テクノブラザーズ(渡辺 紘文監督)』の主演で長編映画デビュー。2023年は「緑のざわめき(夏都愛未監督)」「メンドウな人々(安田真奈監督)」が公開待機中。本作が映画初監督・脚本作品となる。
私がノリで入部した廃部寸前演劇部の部室は、3 畳ほどで学校の知る人ぞ知る場所にあります。壁は亀裂が入り、中は物が散乱しており、まるでゴミ屋敷のようでした。何十年も前からある脚本集やレコード、表彰状、ハリボテ、錆びた工具、他校からの上映感想、130cm くらいある巨大なクマのぬいぐるみなど、埃まみれになっていました。最初、部室の扉を開けた時、唖然とし、全部捨ててやろうと思いました。
しかし、少ない仲間と共に、演劇にのめり込んでゆくうちに、失敗しても成功しても「新しいものを一から創っていく」ことが大好きになりました。そしていつしか、その汚い部室の中の、何十年も前の先輩方の脚本や道具が、この部室の中に残っていることが愛おしくなりました。
私の中学・高校は、今年で没後30 年目となる日本のお父さん・笠智衆さんの卒業校です。私が住んでいる家は、笠さんが生まれた家とも近く、また私が生まれた年や中学入学年も笠さんとちょうど 100 年ずつ違っていたりします。全部、私のちょっとした自慢なのですが、同級生は誰も知りません。かなりの危機を感じます。
映画や演劇などの文化芸術は「触れた人の心を変える」くらい大きい力があると思います。ただそれは、誰かに守られていかなければすぐに 絶えてしまうくらい弱いものです。私は、この部室に残っている先輩方の脚本をどうにかずっと残していきたいし、日本の偉大な俳優・笠智衆さんを受け継いでいきたいです。
「レイニーブルー」脚本は、自分のこのような思いを込めてかきました。なにかを創って、もがいたり、たまには周りからの批判もあったりしますが、「それでも最後まで創る」ことと「受け継がれる」ことは大事だと感じています。今回の映画が無事に完成できるよう、見守っていただけると幸いです。
柳 明日菜
2013年、故郷である栃木県大田原市にて、弟で映画音楽家の渡辺雄司と共に映画制作集団 大田原愚豚舎を旗揚げ。『そして泥船はゆく』『七日』『プールサイドマン』『地球はお祭り騒ぎ』がデビュー以来4作品連続で東京国際映画祭に出品され、多くの海外映画祭で上映されるなど国内外で高い評価を獲得した。 2020 年にはイタリアのウーディネ・ファーイースト映画祭で海外初となる渡辺紘文監督作品の特集上映が開催され反響を呼ぶ。同年、世界最大の博物館であるアメリカ・スミソニアン博物館において特集上映“ Get To Know Hirobumi Watanabe ”が開催された。近年は俳優としても活動の幅を広げ、 2022 年には主演を務めた『あなたの微笑み(リム・カーワイ監督)』が公開。 最新作『 テクノブラザーズ 』『生きているのはひまつぶし』が公開待機中。
映画音楽家・作曲家・音楽教室講師。映画プロデューサー(映画制作集団大田原愚豚舎代表)栃木県大田原市出身。5歳よりピアノを始める。武蔵野音楽大学器楽学科ピアノ専攻卒業。在学中より映画音楽の作曲家として活動を開始する。2013年映画制作集団大田原愚豚舎を兄の映画監督である渡辺紘文とともに立ち上げ、以降は渡辺監督作品のプロデュース・音楽を手掛ける。
カメラマン・俳優。1996年劇団東京乾電池研究生を経て、1997年入団。 退団後、元WAHAHA本舗の村松利史氏のプロデュース公演や、CMディレクター山内健司氏の演劇プロデュース「城山羊の会」に出演するなど小劇場を中心に活動。 2008年より関美能留率いる三条会に参加している。2021年山内ケンジ監督作品『夜明けの夫婦』、2022年渡辺紘文監督作品『テクノブラザーズ』に撮影監督として参加。
1982年生まれ。2004年大阪芸大卒。大学入学より、短編映画や音楽の製作を開始。2006年、自主制作で『GHOST OF YESTERDAY』を監督。第30回ぴあフィルムフェスティバル(2008年)にて審査員特別賞、企画賞を受賞。長編第2作として2007年にCO2企画助成作品『YESTERDAY ONCE MORE』を監督。2013年よりシネマカレッジ京都の俳優コース講師をつとめ、監督作『さよならも出来ない』は受講生が出演する終了作品として制作され、第17回TAMA NEW WAVEにてグランプリ、ベスト女優賞を獲得。映画録音(整音)技師として『ハッピーアワー』(15/濱口竜介監督)、『三度目の、正直』(22/野原位監督)、『麻紀のいる世界』(22/塩田明彦監督)、『そばかす』(23/玉田真也監督)などに参加。また、ミュージシャンとしても活動し、1stアルバム「星屑の国」をリリース。2018年よりバンド「マタマタ」としても活動を続ける。
映画24区代表。金融業界から映画業界に転身後、『パッチギ!』『フラガール』など名作を生んだ映画会社のプロデュースに参加。最近では、2018 年に若手の女性監督15人を起用した映画『21世紀の女の子』に企画参加。
また、全国の自治体とタッグを組んだオリジナル映画「ぼくらのレシピ図鑑シリーズ」を立ち上げ、これまで『36.8℃サンジュウロクドハチブ(堀田真由主演)』や『夏、至るころ(池田エライザ監督)』を手掛ける。現在、第3弾の『メンドウな人々(片岡千之助主演)』が公開待機中。
株式会社桃 MOMO 代表取締役。2002年創業以来、熊本を中心とした様々な媒体企画、イベント、キャンペーンなどに携わり、高校生の柳明日菜を「美少女図鑑アワード」へ導き、いち早く ショートムービーの主役に抜擢。エンタテインメントやアートを通して地域を元気にする取り組みを模索しながら、これまでにも、熊本暮らし人まつり「みずあかり」、阿蘇ロックフェスティバル、くまモン夢学校、香梅アートアワード、熊本美少女図鑑などに尽力。現在、熊本県文化振興審議会委員。一社)FOR KUMAMOTO PROJECT事務局 一社)地域観光研究所客員研究員。
映画「レイニーブルー」製作委員会事務局(株式会社桃内)
TEL 096-319-8011 MAIL info@momo-j.net
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